塩沢紬は、新潟県南魚沼市周辺で生産される織物です。この地域は豪雪地帯であり、冬の湿った気候が機織りに適しています。奈良時代から麻布が織られており、越後上布の技術を応用して、江戸時代中頃に塩沢紬が誕生しました。経糸に生糸や玉糸を用い、緯糸には真綿の手紡糸が使われます。塩沢紬の特徴は、細かい蚊絣や十字絣、亀甲絣などの絣模様で、紺や黒の地色に白や黒などの絣模様が織り込まれた単色調の渋い色合いのものが多く、落ち着いた上品な印象を与えます。そのざらざらした風合いの中にも柔らかさと光沢があり、薄手でさらっとした感触が特徴です。同様に越後上布の技術を用いて作られた「本塩沢」や夏向きの「夏塩沢」も存在します。かつては多くの生産者がいましたが、現在は減少傾向にあり、希少価値の高い織物として知られています。
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