黄八丈

黄八丈は、黄色、樺色、黒色の3色を基調とした絹織物で、島内に自生する植物の草木染を用いて染色されます。黄色には八丈刈安（コブナ草）、樺色にはマダミ（タブの木）の樹皮、黒色には椎の木の樹皮が使用されます。この染色技術は、何度も染色と乾燥を繰り返して定着させるため、東京都指定の無形文化財に選ばれました。
黄八丈の製作は、「染」と「織」の二段階の分業体制で行われます。熟練の織り手が丹念に布を織り上げ、その心地よさは着る人に確かな満足を与えます。上質な糸を使用し、染色された布は色褪せせず、色彩の豊かさは職人の技によって表現されます。その豊かな色彩は人々の心を引き付けます。
手織りで生糸を使用し、平織りの他に、独特の模様を持つ綾織も特徴的です。綾織は光沢が美しく、しなやかで耐久性に優れ、長期間にわたって使用することができます。