伊砂利彦さんは1924年に京都市で友禅の糊置き業を営む家に生まれました。彼は美術学校の彫刻科を卒業後、海軍航空隊に入隊しましたが、復員後は絵画専門学校を卒業し、家業に従事しつつ、陶芸家の富本憲吉氏の「模様より模様を作らず」という言葉に感銘を受け、自然の移り変わりからリズムとパターンを探求しました。そこからイメージを得た伊砂利彦さんの作品は、鋭いフォルムで知られる〈松〉や〈水〉などの連作へと展開しました。 1970年代初頭、伊砂利彦さんはピアノ演奏会から得た感動から、音楽を主題とした作品を生み出しました。そして、1980年代には生活体験からインスピレーションを得た作品を制作し、色彩と力強さが加わった新しい世界観を表現しました。彼の経験から得られた感性は、松や水、音楽、海などのテーマに基づいた作品の創作に繋がりました。 伊砂利彦さんは新匠会で活躍し、蝋纈染から型絵染に技法を変えながら、革新的な作品を発表し続けました。伊砂利彦さんのリズミカルな構成に着目したモダンな作風と創造性は、染織界だけでなく、美術愛好家からも高い評価を受け、多くのファンを魅了しました。2010年に永眠されましたが、伊砂利彦さんの芸術は今なお多くの人々に愛されています。
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