小野亜由美さんは、築城則子さんに師事し、古い資料や生地端を元に復元された綿織物「小倉織」の技術を受け継いでいます。小倉織は、蚕糸ほどの細さの綿糸を3~4本撚り合わせ、蜜に織り上げることで、丈夫で滑らかな風合いを実現しています。 小野さんは、築城氏の教え「細心にして大胆、常に創造者たれ」を感覚的に学び、自らの独自の感性を反映した新たな小倉織を生み出しています。彼女の作品では、極細の木綿糸を使用し、通常の帯の経糸の約3倍、2300~2400本の糸を経に使って織られています。シンプルに見えながらも、非常に精緻で細密な縞模様が特徴です。強く鮮やかな経糸の濃淡によって、立体感が生まれ、グラデーションを織り込むことで、揺らぎの美しさがさらに引き立てられます。 築城則子さんの作品に見られる揺れは、その密度やグラデーションによるものですが、小野さんの小倉織にも同様の美しい揺らぎがあります。さらに、密度の高い木綿糸が詰まったしなやかな織りが、上質な艶感を生み出し、積層の美しさが際立つ作品となっています。 2003年: 築城則子氏主宰の遊生染織工房で学ぶ 2008年: 遊生染織工房を卒業し、独立して制作を開始 2010年: 第45回西部伝工芸展に初出品し、初選 2015年: 第49回日本伝工芸展に初入選 2015年: 第62回日本伝芸展に初入選 2019年: 第53回日本伝工芸展に入選 2019年: 第54回西部伝工芸展に入選 2019年: 第66回日本伝統工芸展に入選
画像の着物・帯は弊社で過去に買取したものです。
小野亜由美の着物・帯の高価買取は是非、京都高級呉服買取センターにご相談下さい。