初代久保田一竹さんは、辻が花染めの名手として知られています。初代久保田一竹さんは東京国立博物館で展示されていた室町時代の『辻が花染め』の小裂に感銘を受け、自らも制作したいと強く願いました。ただ復元するだけでなく、現代に調和した「一竹辻が花」を確立するために研究に没頭しました。 1962年、伝統的な辻が花を完璧に復元することは技術的に不可能であると判断した初代久保田一竹さんは、自分らしい「一竹辻が花」を目指しました。初代久保田一竹さんは練貫の代用品として縮緬の絹糸を使用し、草木染の代わりに化学染料を用いて納得のいくデザインを生み出しました。 「一竹辻が花」は大胆なデザインと華やかさが特徴です。色を重ねていく重ね染めや細やかな刺繍、厚みのある絞り染めの組み合わせにより、独創的で洗練されたデザインが生まれました。 生地にもこだわりがあり、「一竹辻が花特殊生地」という一竹工房別織の特殊三重織の高級生地が使用されています。この生地は特殊金通しを施しており、しなやかさと光沢を引き立てています。 「一竹辻が花」はフランス芸術文化勲章シュヴァリエ賞や文化庁長官賞など多くの賞を受賞しました。初代久保田一竹さんの名前を冠した「久保田一竹美術館」も建設され、国内外で個展が開催されています。彼の精神はご長男の悟嗣さんに引き継がれ、ニ代目久保田一竹として活動を続けています。
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