松原孝司氏は江戸長板中形染の作家として知られています。長年にわたり本藍染めを行い、特に「裏変り」と呼ばれる技法で、表と裏を別々の柄に染めることで水玉柄を裏から染める職人技を追求してきました。その緻密な技術は美しい逸品と称賛されています。 彼の藍染めは「Japan Blue」と称される鮮やかな藍色とはやや異なります。徳島産の植物藍を用い、道具や糊、型紙などすべてに天然素材を使用しています。そのため、彼の作品は「本物の手仕事」と称されます。 長板中形染の指定要件には、以下の3つがあります。 伊勢型紙を使用すること 両面糊置きを行うこと 藍を使用すること 長板中形染は江戸時代に発展した染色技法で、型紙を用いて藍で染める手法です。約6.5mのモミの一枚板である「長板」を使用し、大紋(大形)と小紋(小形)の中間の大きさである「中形」を染めることから、江戸中形とも呼ばれます。1955年には、この分野で松原定吉氏と清水幸太郎氏が国の重要無形文化財保持者に指定され、それを機に「長板中形」が正式な名称となりました。
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