新潟県出身の型絵染作家・澤田麻衣子さんは、幼い頃から絵を描くことが大好きでした。色への関心から文化女子大学テキスタイルコースへ進学し、「もっと色を深く学びたい」という想いで、卒業後は型絵染教室の先生の紹介により京都の京紅型工房・栗山工房に入社。二代目・栗山吉三郎氏のもとで約20年間、彩色職人として研鑽を積みました。2017年4月、独立。現在は京都を拠点に、創作活動を続けています。 作品はすべて、デザインから型紙制作、防染、彩色に至るまで一貫して自らの手で仕上げています。インスピレーションの源は、京都府立植物園や茶花専門の花屋に足を運ぶ日々の観察。植物のかたちや季節の色彩に耳をすましながら、作品と丁寧に向き合います。 型紙制作では、なんと30本以上のカッターを使い分け、柔らかでしなやかな線を表現。糊置きでは粒子の細かい酸性染料を使うことで、はっきりとした染め味を引き出します。20年の職人経験で培った色彩感覚を活かした彩色では、着姿をイメージしながら、一点一点異なる感性で色をさしていきます。お太鼓や前柄に少し強めの色を加えるなど、実際に着たときの美しさも大切にしています。 その完成された作品には、澤田さんのあたたかな人柄がにじみ出ており、柔らかさの中に“大人の女性の可愛らしさ”が感じられます。 独立を機に初出品した型絵染着物「夏霞」は、第51回日本伝統工芸染織展にて初出品・初入選という快挙を達成。その後も個展を開催し、各地の公募展で入選を重ねるなど、注目を集めています。 「お召しになる方と作品との“赤い糸”を大切にしたい」。そんな想いを込め、澤田さんは今日も一枚の布に向き合い続けています。 1994年 文化女子大学 テキスタイルコース卒業 1995年 新潟県・茜工房にて型染を始める 1996年 京都・株式会社栗山工房入社(二代目 栗山吉三郎に師事) 2004年 熊本くらしの工芸展 入選 2005年 第29回全国伝統的工芸品コンクール 入選 熊本くらしの工芸展 入選 2006年 熊本くらしの工芸展 入選 2015年 「きものSalonと銀座もとじが選ぶ染織大賞」大賞 2017年 独立 第51回日本伝統工芸染織展 初出品・初入選 2018年 第47回 日本伝統工芸近畿展 出品 2019年 第48回 日本伝統工芸近畿展 京都新聞賞 第53回 日本伝統工芸染織展 出品 2020年 第49回 日本伝統工芸近畿展 出品 2021年 第50回 日本伝統工芸近畿展 出品
画像の着物・帯は弊社で過去に買取したものです。
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