砂川美恵子さんは、沖縄県出身の染織・織作家で、幼少期から祖母の話を通じて宮古上布に親しんできました。大学卒業後、本格的に宮古上布の技術を学び、22歳で伝統工芸の道に進みました。 宮古上布の制作は多くの工程を経て、美しい藍染の色合いが生まれます。宮古島では伝統的に琉球藍とタデ藍を使用した藍染が行われてきましたが、砂川さんは32歳の時にインド藍と出会い、その魅力に惹かれて以後、本藍染を始めました。 砂川さんは、すべて自然素材を用いる宮古上布の伝統を守り、インド藍を自ら栽培して染料として利用しています。彼女の藍畑は約660平方メートルで、ナンバンコマツナギとタイワンコマツナギを育てています。 インド藍の葉を水に漬けて発酵させ、沈殿藍を作る作業から始まります。沈殿藍に木灰、泡盛、黒砂糖を加え、1日1回攪拌することで10日ほど発酵させると、液体の表面に青緑色が現れ、中央には「藍の華」が浮かび上がります。砂川さんはこの「藍の華」に藍染の魅力を見出しています。 また、彼女はインド藍だけでなく、草木から得られる多彩な色を使い、現代的な上布の世界を広げています。 沖縄県の宮古島には自身の工房「想思樹」を設立し、現在は国指定重要無形文化財の宮古上布保持団体の理事を務め、技術の保存と伝承に情熱を注いでいます。後継者の育成にも力を入れ、独立して活躍する弟子たちも多くいます。
画像の着物・帯は弊社で過去に買取したものです。
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