高木秋子

高木秋子(たかき あきこ)は、1917年、父の赴任先であった北京に生まれ、12歳の時に家族とともに福岡へ移り住んだ。福岡高等女学校に進学し、在学中に中村研一氏や山喜多二郎太氏から美術の基礎と洋画を学び、表現への素地を培った。
戦後は森山虎雄氏に織の基本を師事し、その後、紬や浮織、しじら織など多様な染織技法の研究に没頭。長年の探究の末、60歳を過ぎて出会った極めて細くしなやかなスーピマ綿の特性を生かした風通織に到達し、以後その技法は制作の中心となった。
「木綿という素材の価値を高めたい」という強い思いのもと、綿だからこそ表現できる気品と温もりを追い求めた作品は、高い芸術性をもって評価され、日本工芸会会長賞を二度受賞。県展や西部工芸展においても最高賞を受けるなど、染織文化の発展に大きな足跡を残した。
綿を極めたその織物は、やさしさに満ち、肌なじみの良さと深い品格を併せ持ち、今なお多くの着物愛好家を魅了し続けている。

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